《完全版》SDGsとは?17の目標や推進方法・企業事例をわかりやすく解説

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【更新日:2021年12月17日 by 三浦莉奈

テレビや新聞などのメディアだけでなく、街中でもSDGsのロゴを見かけることが多くなってきました。SDGsの認知度は、2021年4月時点で54.2%と2020年1月と比べてほぼ倍増し、急激に認知度が高まっていることがわかります。

東京都 豊島区の商店街で掲げられたSDGsのロゴ

日本国内では少子高齢化や児童虐待、ジェンダー不平等などさまざまな社会課題が未解決のまま山積しています。一方で世界に目を向けると紛争や環境問題など、社会課題を取り上げるとキリがありません。

今こそ、一人ひとりが力を合わせ、社会課題を解決するために一致団結していくことが重要です。

今回は、社会課題を解決していくために重要な世界共通のゴール「SDGs」の概要や成り立ち、各目標、取り組みについて詳しく紹介します。

一人ひとりの行動がこれからの未来を左右します。この機会にSDGsと向き合い、いまからSDGsへの取り組みを始めてみませんか?

見出し

SDGsとは?|17の目標と169のターゲット

SDGsとは

SDGsは、Sustainable Development Goalsの頭文字を取ったものであり、日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

SDGsは2015年に国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」として採択され、2030年を目処に社会問題の改善を目指すための世界共通の目標として設定されました。

SDGsでは、「誰一人として取り残さない( “Leave no one behind” )」をモットーに17の目標、169のターゲットが掲げられています。開発途上国だけでなく先進国や地球全体に関わることを含んだ目標であり、国際社会の構成員である私たち全員が取り組んで解決しようという意図が込められています。

CHECK!!
SDGsに「s」をつけるのは目標が複数個あり、それらが1つのまとまりとなっているためです。SDGとは言わないので注意が必要です。

SDGsの17の目標

SDGsでは、貧困や飢餓だけでなく、働きがいやまちづくり、気候変動など地球規模の課題まで17の目標が設定されています。SDGs CONNECTではSDGsの目標それぞれの解説記事を公開しています。

【SDGsの17の目標一覧】

1. 貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

2. 飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食糧の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

3. すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を増進する

4. 質の高い教育をみんなに
すべての人々に包括的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

5. ジェンダー平等を実現しよう
ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

6. 安全な水とトイレを世界中に
すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
安価で信頼できる持続可能名新しいエネルギーをみんなに

8. 働きがいも経済成長も
包括的かつ持続可能な経済成長及び、全ての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用を促進する

9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
レジリエントなインフラを構築し、包括的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

10. 人や国の不平等をなくそう
各国内及び各国間の不平等を是正する

11. 住み続けられるまちづくりを
包摂的で、安全かつレジリエントで、持続可能な都市及び人間居住を実現する

12. つくる責任つかう責任
持続可能な生産と消費のパターンを確保する

13. 気候変動に具体的な対策を
気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策をとる

14. 海の豊かさを守ろう
海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

15. 陸の豊かさも守ろう
陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

16. 平和と公正をすべての人に
持続可能な開発に向けて、平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に四方へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレべルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

17. パートナーシップで目標を達成しよう
持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsの169のターゲット

それぞれの目標には、目標達成に向かって取り組む際の指標となるいくつかのターゲットがあります。ターゲットを参考にすることで、具体的な解決策を考えるときに役立ちます。例として目標1「貧困をなくそう」には以下のようなターゲットが定められています。

CHECK!!
数字状の1.1は目標の具体的なターゲットを指し、アルファベット状の1.aは目標の達成方法を示しています。
1-1 2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。
1-2 2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。
1-3 各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。
1-4 2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。
1-5 2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。
1-a あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。
1-b 貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。

SDGsの前身となるMDGs

SDGsは、MDGsと呼ばれるミレニアム開発目標(Millennium Development Goals)を元にして作られたものです。

MDGsは2000年に国連サミットにおいて「21世紀に向けた国際社会の目標」として採択され、2015年までの目標として掲げられました。MDGsの8つの目標と21のターゲットは、開発途上国の現状改善のために定めらたものの、各国の現状を把握した指標ではなく、また世界情勢の変化を反映していないものでした。

結果として目標1の「極度の貧困と飢餓の撲滅」が一番達成率が高く、状況の改善はみられたものの、ゴールとして完全なものではなかったため、SDGs策定時にはより広い分野に具体的な目標と細かなターゲットを定めました。

なぜSDGsが重要なのか

資本主義の限界が見え始めているから

今までの経済は、資本主義においてコストを外部化することで発展を続けてきました。自国や自社の利益を向上するために、負担を外部に転嫁することで、高い利益を生む構造が生まれていたのです。

資本主義によって空間的、時間的にコストが外部に転嫁され、経済や社会、環境問題が引き起こされている。

コストの外部化は以下の画像にあるように、空間的時間的2つに分類されます。

例えば、先進国がなるべく安く原材料を開発途上国から仕入れることは、コストを開発途上国に転嫁することに繋がります。これは空間的なコストの外部化のケースです。

また、安いコストで膨大な動力を得るために、私たちは石油などの化石燃料を消費しています。化石燃料は有限なのか、膨大な二酸化炭素の排出に繋がり、未来の私たちの負担が大きくなることが危惧されています。

このように、経済発展を続けてきた資本主義のもとで、社会や経済環境に関わるさまざまな問題が発生しています。だからこそ、SDGsの17の目標を網羅的に解決することで、資本主義によって生まれた問題の解消を求められているのです。

グローバルな世界を1つにするため:全員で取り組む課題

日常生活でも多様な価値観や生き方の人々と交流する機会があると思います。
グローバル化が進む今、自国のことだけでなく世界で格差がある現状を認識し、人権の差別意識をなくしていくことが重要です。

特に人権は、全員に関わることであるため、一人ひとりの意識を変えていく必要があります。また、気候変動や海洋汚染など一つの国では解決できない環境問題に国の壁を超えて真摯に取り組まなければ、私たちの住む地球を守れなくなります

社会の中で企業が持続的に成長していくため

SDGsに掲げられている目標に紐づく環境や経済、社会の課題は、企業にとって経営リスクに繋がるおそれがあります。SDGsに取り組むことで、同じ目標を解決したい企業同士がつながり、事業機会が増えたり顧客にサービスの付加価値を提供できます。
SDGsに掲げられている目標に紐づく環境や経済、社会の課題が、経営リスクに繋がる
また、社員の働き方の改善や環境問題などの社会問題に取り組むことは、企業のイメージアップにも繋がります。統合報告書をリリースする企業も増え、売上などの財務的な指標だけでは計れない、非財務的な視点から企業が社会にいかに貢献したのかを評価されます。

社会に貢献しながら事業することのメリットは大いにあり、SDGsに取り組むことは企業が存続するために欠かせません

ESG・CSR・SDGsの関係性

SDGsはESGやCSRなどのキーワードとも密接に関わっています。それぞれ簡単に解説します。

SDGsとESGsの関係性

ESGは、企業が成長するためには「Environment(環境) Society (社会)Government(企業統治)」の3つが重要という考え方で、SDGsをゴールと捉えるならば、ESGはプロセスと捉えられます。ESGの3つの要素が企業成長の鍵

ESGの3つの観点は、企業の長期的に成長に大切です。例えば環境問題への取り組みとして、近年ではプラスチックゴミの排出削減のために紙製品に置き換えたり、レジ袋を有料化する企業が増えてきました。

近年では、投資家がESGの観点で企業を評価し、投資する傾向が強まっており、ESGは大切な指標となっています。

現在、企業には収益をあげるビジネスだけではなく環境や社会に配慮することが求められているともいえ、ESG観点の事業がそのままSDGsにつながります。世界では、ESGに関する非財務情報をまとめた「統合報告書」を公開し、SDGsへの取り組みを紹介する企業が増えています。
投資家はESGの観点で企業を評価するため、企業はSDGsの視点を持つことが重要

SDGsとESGは強い関連があり、企業がSDGsを推進する上で、ESGの理解も欠かせません

SDGs CONNECT ではESGについても解説しています。

詳しくはこちら▼

SDGsとCSRの関係性

SDGsが注目される以前から、企業が意識していたキーワードに「CSR」があり、既に多くの企業がCSRの活動に取り組んでいます。

CSRはCorporate Social Responsibility (企業の社会的責任)の略であり、SDGsを含めた社会問題の解決の取り組みを指します。SDGsが事業を通して社会をよくするという概念なのに対し、CSRは、社会をよくするためのボランティア(社会貢献)の活動と捉えられます。

CSRによって、消費者だけでなく、従業員や株主などから信頼を得られるため従来より企業が取り組んできました。特に国内では、環境保護に関連するCSR活動が多い傾向があります。一方で、CSRはビジネスではないため、資金面や経営面に余裕がないと実行できず、全ての企業が行えるわけではありません

SDGsでは、社会課題を解決しながら事業としても成り立たせることで、継続的に社会課題を解決できるため、課題解決活動のスケールアップも期待できます。

企業でSDGs推進する5つのステップ

多くの企業がSDGsに注目する中、どのようにSDGsを推進していけばいいでしょうか。

ここでは、5つのステップをご紹介します。

①SDGsを理解する

まずはSDGsを理解することから始めましょう。SDGsは非常に幅広いテーマを扱う概念り、全てを細かく理解するには手間がかかります。SDGsの概要について知った上で、自社に関係する目標については、ターゲットを含めて理解することで、効率的にSDGsを推進するための知識を得られます。

また、SDGs関連の書籍を参考にしたり、SDGs関連のイベントへの参加もおすすめです。SDGs関連の書籍は、この記事の後半でも紹介していますので、参考にしてみてください。

② 優先課題を決定する

何が重要か見極めたら次に自社でどのような課題があるのか、それがSDGsのどの目標を達成することで解決するのかを考えてみましょう。

③ 目標を設定する

注目する社会課題に沿って目標を設定します。具体的な数字を使ったタイムラインを描くと達成までの道のりが可視化され、企業やチームが進んでいく方向性が明確になります。

④経営へ統合する

社内での共通意識を持たせることは、目標達成への士気の高まりにつながります。経営に合わせた取り組みを策定することで、会社全体でゴールに向かって前進できます。

⑤報告とコミュニケーションを行う

取引先などステークホルダーに対して、SDGsの取り組みの成果を開示しましょう。データや功績の進捗状況を共有することは、企業の取り組みを周知させるために重要です。

ビジネスに求められるSDGs関連の知識についてはこちら▼

SDGsを推進するために参考になる資料

ビジネスにSDGsを取り込んでいくために参考となる資料がありますので、ご紹介します。

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド

環境省は、「持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド」を公開しています。このガイドはSDGsに関心を持ち、なにか取り組みを始めてみようと考えているような中小規模の企業を対象としています。

特に環境保全と関係が深いゴールや取り組みを中心に紹介されており、SDGsの理解を深めたり実践に繋げる上で参考になる内容です。

持続可能な開発目標(SDGs)活用ガイド

SDG Compass

SDGCompassは企業がいかにして SDGsを経営戦略と整合させ、SDGs への貢献を測定し管理していくかの指針を示す資料です。SDGsを推進する5つのステップがわかりやすく解説されており、これからSDGsに取り組む企業担当者におすすめの資料です。

引用:SDG Compass

SDG Compass

SDGsの世界の達成状況は?

世界のSDGsの達成状況

2021年のデータでSDGsの達成状況の上位3位は北欧のフィンランド、スウェーデン、デンマークでした。

1位のフィンランドの状況を見ると、いくつかの課題が残っていることを表示する黄色い表示と、達成への取り組みが積極的に行われている証である緑の矢印が全体の半数以上を占めています。ほとんどの目標で達成への取り組みが行われ、成果に出ていると言えるでしょう。

一方、日本は18位でした。教育やインフラ整備は緑色に表示されており、目標値に達していますが、ランキング上位国と比べると、赤く表示されている目標が目立ちます。赤く表示されている目標が深刻でいち早く取り組まなければならない課題です。日本においては、男女格差や差別、再生エネルギーの使用、環境問題への取り組みの成果が出ておらず、改善が必要と言えます。

特に目標10「人や国の不平等をなくそう」が解決から遠のいていることがデータから読み取れるため、早急な対処が必要です。目標値に達成した課題への取り組みをこれからも継続し、他の目標も緑色が増えるように私たち一人ひとりが問題意識を持って、行動を変えていきましょう。

 世界のSDGs達成状況について詳しくはこちら▼

日本のSDGsの現状と課題

上述のように、日本はSGDs達成ランキング上位の国と比べていまだに多くの課題が残っています。

日本は、どのようにSDGsに取り組んでいるのでしょうか。

政府の動き

まず、日本政府の取り組みについて紹介します。

■SDGs推進本部の動き

2015年にSDGsが採択された後に、政府は国内の基盤整備に取り組みました。

そして、2016年5月に総理大臣を本部長とするSDGs推進本部を設置し、国内だけでなく国際的に協力してSDGsに取り組む体制を整えています。

またSDGs推進本部の参加にはSDGs推進円卓会議が設置され、NPOやNGO、民間企業、有識者、国際機関などさまざまなステークホルダーが集まって議論がされ、2016年12月には「SDGs実施指針」を決定しています。

また、2020年年12月の第9回推進本部会合では、2021年のSDGs推進のための施策をまとめた「SDGsアクションプラン 2021」を決定しました。

SDGs実施指針 SDGsアクションプラン2021

■外務省のSDGs特設ページ

外務省はSDGsの特設Webサイト「JAPAN SDGs Action Platform」にて日本政府の取り組みをまとめて公表しています。ぜひ参考にしてみてください。

外務省「JAPAN SDGs Action Platform」

SDGsに取り組んでいる企業の割合

帝国データバンクは、2020年6月に有効回答企業1万1,275社に対してSDGsに積極的に取り組む企業を調査し、結果24.4%が取り組んでいると発表しました。

年々この数値は上昇していますが、SDGsを認知しているが取り組みを行っていない企業は全体の半数近く、SDGsを認知していない企業も3割弱いることがわかりました。SDGsへの取り組みは、企業にとって、社会貢献の促進や、顧客に付加価値を提供できるチャンスです。

SDGsの重要性を理解しながらそれぞれに合った解決策を考えていきましょう。

参考:『調査期間は2020年6月17日~30日、調査対象は全国2万3,681社で、有効回答企業数は1万1,275社(回答率47.6%)

SDGs CONNECTでは、日本のSDGsの現状についてまとめた記事も掲載しています。

詳しくはこちら▼

SDGs活動の4つの課題

SDGsは、持続可能な世界の実現のためにも率先して取り組むべきものです。しかし、SDGsに取り組む際に注意しなければならないこともいくつかあります。

① ゴールテーマが壮大で1人だけでは解決できない

SDGsは「あらゆる形態の貧困をなくす」など、「すべて」や「ゼロ」を目標にしている場合が多く、それが本当に可能なのかが疑問視されています。1人の力は大切ですが、ここまで大きな目標になると個人よりも大きな組織や団体の力無しには難しいのが現状です。

② ターゲットの数値指標は本当に妥当なのか

SDGsには様々なターゲットがありますが、そこに定義されている数値が妥当なのか疑問視されています。

例えば、貧困状態の定義は「1日$1.25未満で暮らす人」とされていますが、$1.26で暮らす人々対象外なのかという問題です。数値だけにとらわれない取り組みが重要となってきます。

② 言葉の定義が捉える人による

目標の言葉の定義もそれぞれの国の文化によっては捉え方が異なります。自国の価値観だけにとらわれないようにする必要があります。

④ 取り組むのは有志

SDGsは地球規模で取り組むべき課題ですが、達成に向けた行動が義務付けられているわけではありません一人ひとりが当事者意識を持つことが大切です。

SDGsの問題点についてまとめた記事はこちら▼

世界のSDGsの企業の取り組み例

世界の企業は、どのようにSDGsに対しと取り組んでいるのでしょうか。
事例を3つほど紹介します。

SDGs達成に向けた取り組みについて、詳しくはこちら▼

Huawei ファーウェイ

中国の大手通信機器メーカーであるファーウェイは、通信技術を用いて情報弱者のために様々な包括的な取り組みを行なっています。

対応するSDGsの目標 4 9 13
取り組み内容 ICTに関するリテラシーを広め、情報格差を狭める ・デジタル機器に触れる機会の少ないお年寄りや障害者に対し、便利に使えるよう商品開発をする
・通信環境が整っていない地域での通信環境の整備をすることで、全ての人に平等に情報へのアクセスを可能にする
通信にかかる電力を削減し、二酸化炭素の排出に貢献する

Nike ナイキ

サステイナブルブランドへと進化しているナイキは、「すべてのアスリートのために、スポーツの未来を守る」というスローガンの元、プラスチックやコットンなどの素材を使いながらゴミ削減へと貢献しています。

対応するSDGsの目標 12,13
取り組みの内容 再生利用可能な素材を使用し製品開発することでゴミや炭素の排出0を実現する

Hilton Hotels & Resorts ヒルトン・ホテルズ&リゾーツ

世界各地に拠点を置いているヒルトンは、ホテル事業を取り巻く数々の課題に取り組んでいます。

対応するSDGsの目標 8 11 12 13
取り組みの内容 若者の未就業者の割合を減らし、労働に関わる人権問題を解決する ・ホテルのある地域において、滞在客の動向を調査しフィードバックを徹底することにより、地域産業の発展に貢献する
・持続可能な都市化を促進
・二酸化炭素の排出量や、水の使用量を抑える
・再生可能な資源を有効活用する
・環境問題への認知度を上げ、教育に力を入れる
・自然災害への対応力を強化する

日本のSDGsの企業の取り組み例

日本の企業の取り組みについても気になるところです。日本企業の取り組み事例も3つほど紹介します。

アート引越センター

誰もが聞いたことのある『あなたの街の0123』の歌でおなじみのアート引越センターは、業界初の労働環境の見直しを行い、社員の働きやすさを追及しました。他にも、歌にあるように地域との連携や環境問題への取り組みを大切に行なっています。

対応するSDGsの目標 3,5,8,10,17 3,4,5,7,9,10,11,16,17 3,7,9,11,12,15
取り組みの内容 ・定休日を設けるなど労働環境を見直す
・女性の働きやすさ促進プロジェクト発足
・働く女性の育児支援
・子供や社会的弱者への支援
・防災減災への取り組み支援
・キャッチーな歌で周囲へ認知
・自治体と連携し街とつながる
・使い捨ての紙資材ではなく、再生可能素材で梱包できる「エコ楽ボックス」の開発
・グリーン車で排気ガスゼロへ
・ペーパーレスでの見積書の作成

資生堂

第2回日経SDGs大賞社会価値賞を受賞した資生堂は、化粧品会社として、美容の観点から肌の悩みを解決する商品開発し、顧客のQOLを高める取り組みを行なっています。

対応するSDGsの目標 5 14
取り組みの内容 女性の活躍推進のため、2023年までに国内での女性管理職の割合を50%にする 気候変動や海洋ゴミ問題などの環境問題に取り組むため、環境にやさしいパッケージを開発

みんな電力株式会社

第4回ジャパンSDGsアワード内閣総理大臣賞を受賞したみんな電力株式会社は、その名の通り「みんなで」電力をつくるという新しいビジネスプランを打ち出し、社会貢献へと繋げています。

対応するSDGsの目標 1 7,9,13 14,15
取り組みの内容 誰もが作れる電力を開発し、富の再分配を促す。災害時など緊急時にも役立つ。 二酸化炭素排出0を実現するエネルギーの開発や新電力支援事業に力を入れる 発電所のある地域を随時点検し、環境問題を未然に防止する

このように先進的な取り組みを行っている国内外の企業を参考にし、課題を見つめ直し、解決への糸口を探して実践していきましょう。

SDGs CONNECTではSDGsに取り組む企業の事例を公開しています。

企業の取り組み一覧

SDGsに取り組むのは大企業だけではない

SDGsに積極的に取り組んでいるのは、大企業だけではありません。中小企業もまた、SDGsをうまくビジネスに取り入れることが期待されています。

SDGs CONNECTでは、中小企業にとって難しいと思われがちなSDGsへの取り組み方法を解説しています。

詳しくはこちら▼

ぜひ参考にしてみてください。

SDGs関連の書籍

SDGsに取り組むには、まずはSDGsとは何か知ることから始めましょう。以下SDGsに関する参考書籍を3つピックアップしました。

「SDGs(持続可能な開発目標)」 (中公新書)  蟹江憲史著

新型コロナウイルスの広まる真っ只中に書かれた一冊。ポスト・コロナで私たち一人ひとりがSDGsに対してどう行動していけば良いかの道しるべが解説されています。

「60分でわかる! SDGs 超入門」バウンド著

SDGsと関連の深い用語の解説付きで、SDGsからどうビジネスチャンスを生み出せるのかのヒントが詰まった一冊です。

「SDGs入門 」(日経文庫) 村上芽著

SDGsに関してのセミナーなどでよく聞かれる質問に対して細かく解説されています。ビジネスにおいてSDGsをどう活用できるか、具体例を通して説明されているので、仕事場で実践的に使えます。

SDGs 専門メディア 「SDGs CONNECT」

SDGs CONNECTは、SDGsの視点で社会を俯瞰し、企業として、個人として、未来に続く持続的な社会をつくるための一歩を踏み出せるメディアです。

SDGs CONNECTは、SDGsの取り組みをただのボランティアとせず、社会に組み込んでいくために「SDGsと社会をCONNECTする(繋ぐ)」をビジョンに掲げています。

SDGsで掲げられた17のゴールを達成するには、SDGsを机上の空論とせず、一人ひとりが生活や仕事でSDGs達成に向けて行動を起こしていく必要があります。

その一歩目を踏み出すには、まずは知ることが重要です。

SDGsを一人でも多くの方に知っていただき、SDGsと社会に繋いでいくために、基礎知識やニュース、コラム、インタビューなどを通して、積極的に発信してまいります。

さいごに

SDGsは、私たちの身の回りをはじめ、地球規模で解決に取り組まなければいけない問題です。私たちの日常に直接影響する課題もたくさんあります。17の目標を自分事として捉え、問題意識を持ちながら、解決への一歩を踏み出していきましょう。

SDGsの各目標を見てみよう

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

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