【更新日:2022年2月18日 by 鈴木 智絵】
現在、教育現場ではSDGs教育の重要性が謳われています。
これからの社会を担う子どもたちにとって、SDGsは欠かせない取り組みです。
今回は特に中学生にフォーカスし、SDGsに対して主体的に考えられるようになるための一歩として、行政や公益財団法人が公開する教材をまとめました。
見出し
中学生とSDGsの関わり方
現在、教育現場ではSDGsについて理解を深めるための取り組みが推進されています。具体的にどのような目的があるのでしょうか。
持続可能な社会の作り手を育む「ESD教育」
中学生の内からSDGsを学ぶ最も大きな目的は、「次世代を担う若者に対してSDGsについて意識しながら行動する重要性を学んでもらう」ということにあります。
持続可能な社会の創り手を育む教育として「ESD」という言葉があります。
ESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。
今、世界には気候変動、生物多様性の喪失、資源の枯渇、貧困の拡大等人類の開発活動に起因するさまざまな問題があります。
ESDとは、これらの現代社会の問題を自らの問題として主体的に捉え、人類が将来の世代にわたり恵み豊かな生活を確保できるよう、身近なところから取り組むことで、問題の解決につながる新たな価値観や行動等の変容をもたらし、持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習のことです。
ESD教育について詳しくはこちら▼
SDGsとESD教育の関係
2015年に国連で採択されたSDGsは、持続可能な社会をつくっていくために、世界中のすべての人々が取り組むべき目標やターゲットをまとめたものです。
持続可能な社会とは、「世界中の人々が豊かに暮らし続けられる社会」という意味です。
一方でESDは、先ほど述べたように持続可能な社会の創り手を育む教育のことです。
これはSDGsの目標4「質の高い教育をみんなに」の
“2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、グローバル・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする”
に組み込まれています。
つまり、SDGsの実現のためにはESDが不可欠なのです。
SDGsの教材の発行に力を入れている団体 6選
SDGsについて理解を深めるために、おすすめの教材を7つまとめました。授業の導入からメイン教材として使えるものまで幅広く掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
団体① UNICEF
UNICEFは国連補助機関なので、SDGsの達成のために積極的に取り組んでいます。そして、SDGsについて簡潔に理解するための「SDGs CLUB」という特設サイトを設けていて、中学生も主体的に学べます。特設サイトだけでなく、授業の副教材や指導用参考資料、ワークシートをダウンロードできます。
https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/kyozai/teacher.html
団体② Save the Children
Save the Childrenでダウンロードできるのは、先生やファシリテーター向けの指導教材です。SDGsを理解し、この教材をもとに実際の行動につなげるのをねらいとしています。
https://www.savechildren.or.jp/lp/sdgs/
団体③ JICA
JICAの公式サイトでは、SDGsに関する冊子だけでなく、動画やすごろく、カードゲームなど楽しく学べる教材が多く掲載されており、SDGs教材を幅広く網羅しています。
https://www.jica.go.jp/hiroba/teacher/material/index.html
団体④ 外務省
外務省がお笑い芸人のピコ太郎さんとタイアップした動画です。SDGs学習の導入におすすめです。
https://www.youtube.com/watch?v=H5l9RHeATl0
団体⑤ 東京都教育委員会
東京都教育委員会では、掲示用資料、指導用教材、図表が端的にまとめられています。また、小学校低学年から中学生まで、年齢に応じた教材が掲載されているのが特徴です。
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/school/content/environment/sdgs.html
団体⑥ 愛知県
愛知県では2019年7月に内閣府から「SDGs未来都市」に選定され、全庁を挙げてSDGsの達成に向けた取組を推進しています。
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/sdgs-startbook.html
中学生でもできるSDGsの取り組み事例 4選
SDGsの取り組みは今すぐできる個人レベルのものがたくさんあります。
その中でも中学生が取り組みやすいものを4つ紹介します。
①ものを大切に扱う
ものを大切に扱うというのはSDGs目標12番「つくる責任 つかう責任」に当てはまります。
これは物持ちを良くし、丁寧に扱うことを指し、決してボロボロのものを使い続けることではありません。
例えば衣服は、丁寧に洗濯して着用し、小さくなって着られなくなった服は捨てないでリサイクルやリユースするとSDGs活動となります。
また、学校で使う文房具や部活動で使用するスポーツ用具などに関して、欲しいものをすぐに買わずに長く使えるかを考えて買うことも重要です。
②食料品や日用品を使い切る
こちらも先ほどと同じSDGs目標12番「つくる責任 つかう責任」に当てはまります。
食料品や日用品などの消耗品は次から次へと取り替えず、使い切ってから新しいものを使うことが重要です。
給食は残さない、消しゴムは小さくなるまで使う、など中学生でできることがたくさんあります。
③お互いの違いを認め、協力する
これは目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、目標10「人や国の不平等をなくそう」、目標16「平和と公正をすべての人に」などに当てはまります。
学校のクラスメイトや地域の方々など、普段出会う人もそれぞれ多様な生活スタイルで生活しています。自分と価値観が異なる人のことを排除せず、多様な価値観をお互いに認め合い、受け入れ合う機会と風土を作り出すことは、SDGsの目標達成において必須であると考えられています。
④家事に参加する
こちらも目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に当てはまります。
女性に経済的あるいは政治的に平等な機会を設けるためには、現在女性の仕事として認識されてしまっているこれらの労働についての考えを改め、夫婦あるいは家族内で分担していかなければなりません。
そのため、女性の多くの時間を費やしてしまう育児や介護、家事労働について評価し、責任分担を行っていく必要があります。
それを実現するには、お母さんやお父さんなど、家事をしている人の負担を減らせるように手伝いをすることが重要です。
学校でのSDGs取り組み事例
学校では学生にSDGsを伝えるためにさまざまな取り組みが行なわれています。
SDGs CONNECTでは学校の取り組みや授業に組み込まれるSDGsに関しても紹介しているので併せてご覧ください。
学校の取り組みについてこちら▼
授業に組み込まれているSDGsに関してはこちら▼
SDGsとは
SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。
2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。
SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。
SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。
▼各目標の詳細は以下の画像をクリック
▼SDGsについて詳しくはこちら
まとめ
今回、中学生がSDGsを学ぶための教材と行動に移すための一歩となる事例をまとめました。
SDGsについて理解して行動するのは、ハードルが高く感じるかもしれません。
ただ、これからの社会を担う子どもたちにとってなくてはならない取り組みです。
中学生にSDGsを教える先生や親御さんも、多様な教材を上手く利用して、SDGs活動していきませんか?
SDGs CONNECT ライター。ジェンダーと教育を中心に幅広く勉強中です。趣味はサイクリングと映画鑑賞。記事を読んだみなさんが、社会にポジティブな影響を与えられますように。