SDGs4達成のための企業の取り組み|企業が教育に注目する理由まで網羅

##SDGs目標4##教育#企業#企業支援 2022.02.14

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SDGsの採択以来、SDGsに対する取り組みを行う企業が増えてきました。

皆さんは、教育と関係のない企業でもSDGsの目標の4番である「質の高い教育をみんなに」のための取り組みを行っているのはご存知でしょうか。

この記事では、身近な企業が行っているSDGsの目標4のための取り組み事例について紹介していきます。

SDGs 目標4 「質の高い教育をみんなに」とは

SDGsの4番目の目標は、“だれもが公平に、良い教育を受けられるように、また一生にわたって学習できる機会を広めよう”というテーマのもと、10個のターゲットから構成されています。

▼SDGs目標4について詳しくはこちら

企業が教育に注目する理由 3選

なぜ、SDGs目標4に注目する企業が増えてきているのでしょうか。
3つの理由を紹介したいと思います。

理由① 発展途上国の長期的な支援を意識しているから

インフラ設備を整えることは、発展途上国の支援に必要不可欠です。

しかし、たとえインフラ設備を整えたとしても、そこに良質なサービスがなければその国の長期的な発展に繋がりません。よって、インフラもサービスも両方支えられる人材が必要になってきます。

つまり、新しいテクノロジーを導入するために、その運用のための技術や知識を持った人を育成していこうと考えられているということです。

短いスパンでの支援ではなく、教育を受けた子供たちが成長して、良い社会を作っていくというサイクルを生み出すために、長いスパンでの支援に注目が集まっています。

理由② 企業の周辺地域の活性化

地方の学校数や教育関連イベントの少なさが叫ばれている今、企業が学校の支援や教育関連のイベントを行う事は大きな意味を持ちます。

また、企業が主体的にイベントを行うことは、地域住民同士を結び付けるきっかけになる他、企業のイメージアップに繋がります。

理由③ 学生との関りを作るため

企業が教育に力を入れることで、学生と接点を作ることができます。

例えば、企業が学校に赴いてワークショップを行う場合、企業は学生の意見を聞くことができます。学生の意見は企業側にとっても新鮮であるため、今後の事業に役立てることができます。

また、学生が企業を知るきっかけにもなるという企業側にとってのメリットが存在します。特に地方では、都会の企業に目を向ける学生も多いため、貴重な宣伝の機会になり得ると考えられます。

SDGs目標4で企業が取り組むことの多い3個の取り組み内容

① 学校を建設する

発展途上国に学校を建設するために、支援金を調達している企業が存在します。

なぜ発展途上国で学校を立てる必要があるのかというと、発展途上国ではそもそもの学校数が足りていないからです。

特に農村部では近くに小学校が存在せず、何時間もかけて遠くの学校に通わなければならない生徒がいます。

また、都市部でも貧しい地域になると児童の数に対して教室が足りていない学校も多く、過密状態で授業を受ける子どもが多く存在します。

② 支援物資の調達

発展途上国ではそもそも学校数が少ないことに加え、文房具や教材、スポーツ用品も不足しています。

教科書が十分に子供たちに行き届いていないと、子供たちの教育の質が下がってしまいます。また、文房具が沢山あれば、鉛筆やノートの残りを気にせずに文字の練習をすることができます。

スポーツ用品も、学校の授業で必要になります。体育でスポーツを行いたくても用具が足りていない場合や、破損していて危険な場合、十分に授業を行うことが出来ません。

また、海外のみならず日本の児童養護施設に文房具やスポーツ用品を寄贈する企業も存在しています。

③ ワークショップの開催

企業がサポートしながら、学校の授業の一環として、SDGsを気軽に学べるプログラムを行う企業が存在します。

例えば、生徒が新聞を読み、そこにSDGsの17個の目標が示されたふせんを貼り付けて社会を考えるというワークショップがあります。

生徒たちはお互いに意見を交換し合うことで今までにない気づきを得られる他、新聞を読むことを通じて情報を得ることの大切さを実感することができます。

SDGs目標4を達成するための企業の取り組み事例|4選

企業①KDDI

KDDIは日本国内の貧困による深刻な教育格差や小中学校のICT教育が大幅に遅れていることを課題と捉えています。

5Gを用いて最新の起業やICTや経営についてのノウハウを学べる環境を、地域の教育機関等と連携して作り上げています。また、地方創生を推進する地元企業やベンチャー企業への出資を行うファンドをつくり、資金的な支援も行っています。

企業②Panasonic

パナソニック製のソーラーランタンを創業100周年である2018年までに10万台発展途上国に寄付するというこのプロジェクトは、パナソニックの中でも大規模なもので、SDGsの複数の目標をクリアするために発足しました。
目標4だけでなく、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」などにも通じているプロジェクトです。

その中でも目標4に関してこの取り組みは大きな貢献をしていて、カンボジアに対して寄付を行ったことにより農村部で夜間の識字教室が開かれるようになったことによりその村では識字率が向上しています。

企業③損保ジャパン

損保ジャパンでは自社でカードゲームを開発し、社員の研修ツールとして取り入れています。

まずは社員の教育から始めるために、このカードゲームが開発されました。

SDGsを楽しみながら学ぶことで、企業で取り組むべきSDGsの行動を再確認することができるようになっており、社員教育という点で大いに役立っています。

企業④アサヒ飲料

アサヒ飲料は、学校に出張授業を行い子供たちに楽しく、分かりやすくSDGsを教えています。

「『三ツ矢サイダー』水の未来と環境教室」は、未来を担うこどもたちに「人間が健康に生きていくためにはきれいな美味しい水が必要で、その貴重な水を大切にして世界中の人々が飲めるようにする責務」ということを教えるために、「軟水・硬水」の違いや「ろ過」の仕組みについて、実験を通じて教えています。

まとめ

今回は、SDGs4「質の高い教育をみんなに」の日本企業の取り組みを紹介させていただきました。

私たちに馴染みのある企業も、企業の事業の一環として教育に力を入れている所があるように、実は気づいていないだけで私たちの身の回りには多くのSDGsの取り組みが行われているかもしれません。

SDGsとは

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称です。日本語では「持続可能な開発目標」と表されます。

2015年9月の国連サミットで採択されたSDGsは、2016年から2030年までの15年で達成すべき17のゴールと169のターゲットで構成されています。

SDGsでは経済や環境、社会の課題が幅広く取り上げられ、持続可能な社会を築き上げるために、国連が主導してさまざまな取り組みが広がっています。

SDGs CONNECTでは、SDGsの各目標ごとに解説記事を公開しています。

▼各目標の詳細は以下の画像をクリック

▼SDGsについて詳しくはこちら

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