SDGs目標14の現状と課題|達成に向けた取り組みを事例とともに紹介!

#SDGs目標14#汚染#生態系#生物多様性 2022.06.27

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近年、SDGsというワードは日常生活を送る中で耳にする機会が次第に増えてきたように思います。
しかしSDGsの17の目標それぞれの詳細を理解できている人は少ないように思います。
そこで、本記事ではSDGs14に着目して現状や取り組み事例などを紹介していきます。

SDGs14「海の豊かさを守ろう」とは

SDGs14概要

SDGs14は、「海の豊かさを守ろう」をテーマに持続可能な開発のために海洋および海洋資源の保全を行い、持続可能な形で利用することを目標に掲げています。
具体的には漁業従事者の雇用を守りつつ、海の生き物を保護し、海洋プラスチックなどの諸問題の解決を目指しています。

SDGs14について詳しく知りたい方はこちら>>

SDGs14の現状と課題

世界の現状と課題

世界における海洋汚染の問題は非常に深刻です。
現在の状態が続けば、海洋生物はもちろん、私たちの生活にも大きな影響をもたらします。
特に、海洋で生計を立てている人は世界に30億人以上いるため、結果としてその人たちの生活は危険にさらされているのです。
特に、問題となっているのはプラスチックです。
プラスチック製品の製造は、50年で20倍以上に増加しました。
それに伴い、プラスチックの廃棄量も増加し、海洋プラスチック問題が加速しました。
また、世界の魚の3割ほどが獲られすぎているという問題も発生しており、持続可能な海洋資源の確保が急がれています。
しかし、海洋科学分野に割り当てられている国家研究予算は、平均でわずか1.2%と非常に少ないのが現状です。

日本の現状と課題

日本でも世界と同様にプラスチックの問題、海洋資源の保持に関する問題も非常に注目されています。
しかし、日本はSDSNとベルテルスマン財団による調査で、SDGs14の達成度が世界で18位で停滞しているとの評価がなされています。
特に、クリーンウォータースコアや乱獲による海洋資源減少、海洋生物多様性に関する部分については改善できていないとされているなど、まだまだ対策が完全ではありません。

日本のSDGsの現状について詳しく知りたい方はこちら>>

解決のためにできること

解決のためにできることは、多種多様です。
例えば、プラスチックゴミの削減やリサイクル、浜辺の清掃、サステナブルシーフードを選ぶなど私たちの日常生活においても様々な心がけで改善へ向けて貢献することが可能になります。
また、海外・国内における取り組みや企業が行っている取り組みを知り、理解を深めることも非常に重要になってきます。

SDGs14への 世界での取り組み3選

フィンランド

フィンランドでは、マイボトルの持ち歩きが主流となっています。
フィンランドも日本と同じく、水道水が飲める国であり、ミネラルウォーターを購入する人は非常に少ないといいます。
その代わりにマイボトルを持ち歩き、水道水を入れておくことで、ペットボトルの使用量、つまりプラスチックの削減が可能となっています。

カナダ

カナダでは、「Plastic bank」という取り組みが行われています。
これは、使用済みのプラスチックゴミを仮想通貨で買取り、そこからリサイクルしたソーシャルプラスチックをメーカなどに販売する取り組みです。
その結果、プラスチックの廃棄を削減することができるようになり、海洋汚染の問題の解決に寄与することができるようになります。

デンマーク

デンマークでは、普段プラスチックでできている漁網を問題視し、Plastix社が高品質なプラスチックを用いてリサイクルがしやすいような環境保全システムを製作しました。
これまで、ゴミとして放置された際になかなか分解されなかった漁網の問題の解決につながったと話題になっています。
h2 SDGs14への日本での取り組み3選

海のエコラベル

海のエコラベルとは、水産資源や環境に配慮している商品を認定するもので、独立した審査機関が認証を行い、獲られた水産物です。
海のエコラベルは、サステナブルシーフードの選択にも繋がります。
サステナブルシーフードは、水産資源や海の健全性が長期にわたって確保される方法に基づく漁業で獲られた水産物であり、消費者はそういった商品を選ぶことで海洋資源の保全にも貢献することが可能になります。

レジ袋の削減

日本では、2020年7月からレジ袋の有料化が行われています。
それに伴い、日常生活で何気なくもらっていたレジ袋の必要性を自問自答する機会が得られるようになり、プラスチックゴミの削減につながります。

海洋プラスチック削減イニシアティブ「NextWave」

「NextWave」は、大手IT企業のデルと環境NGOのLonely Whaleが設立した、海洋プラスチック削減イニシアティブです。
目標としては、プラスチックゴミの海洋への流出を今後5年で300万トン削減することを掲げています。
イケアやハーマンミラーなどの大手企業が参画しており、それぞれがプラスチックゴミの排出を削減するための取り組みを講じています。

プラスチックの問題について詳しく知りたい方はこちら>>

企業の取り組み3選

株式会社コーセー

株式会社コーセーでは、「SAVE the BLUE」プロジェクトと題してSDGs14への取り組みを行っています。
スキンケアブランドの「雪肌精」の売り上げの一部を寄付して活動を行っています。
2009年から始まった活動ですが、これまでに様々な取り組みを実施しています。
例えば、沖縄のサンゴの森を広げる活動へ貢献するため、雪肌精商品の購入量に対して、その底面積分のサンゴを植え付ける費用を寄付する活動を行ったり、「クリーンピック」という清掃活動をスポーツとして楽しむ活動を開催したりしています。
海外でも活動をしており、中国では、内モンゴルの砂漠化の問題に着目し、雪肌精を購入したお客様の中から抽選でモンゴルの砂漠での植樹ツアーを実施しています。

JAL

JALグループでは、生物の多様性を保護するために様々な活動を行っています。
具体的な活動としては、野生生物の違法取引防止に対してや植物防疫に対して取り組みを行ったり、世界自然遺産への登録を行ったりしています。
JALグループでは、航空会社である特質性を活かし、国外への違法な持ち出しや国内への違法な持ち込みなどへの警戒を中心とした取り組みを実施しています。

SUSTAINABLE JAPAN

SUSTANABLE JAPANでは、「SEABIN」という海洋浮遊ゴミ回収機の普及を行っています。
水面に浮遊している2mmを超えるマイクロプラスチックの回収を行うことも可能であるため、海洋汚染の解決につながると期待されています。

SDGs14の取り組み事例について詳しく知りたい方はこちら>>
SDGs14の日本と海外の取り組みについて詳しく知りたい方はこちら>>

まとめ

このように、国内外でSDGs14の達成へ向けて様々な活動が行われており、課題解決へ向けて様々な創意工夫がなされています。
私たちも生活の中で、SDGs14に関しての意識を少しでも向けることで課題解決へ向けての一翼を担うことができるのではないでしょうか。

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