【更新日:2021年5月7日 by 佐野 太一】
引用:環境省報道発表資料
環境省と農林水産省は4月27日、2018年度の国内における食品廃棄物・食品ロス発生量の推計結果を公表した。
食品廃棄物の発生量は約2531万トンで、このうち本来食べられるにも関わらず廃棄された食品として計算される「食品ロス」は約600万トンだった。
政府による食品ロスの正確な推計が始まったのは2012年度からで、今回の実施で7回目となる。これまではおおむね横ばいの傾向が続いていたが、2018年度は前年比12万トン(約2%)減少し、食品ロスは過去最少となった。環境省は、「3年連続で減少したが、減少傾向と言えるかは今後の推移を引き続き見守る必要がある」としている。
◎食品廃棄物等・食品ロスの推計結果
事業系食品廃棄物については食品リサイクル法に基づく事業者からの報告をもとに、家庭系食品廃棄物については市町村に対する実態調査をもとに発生量が推計された。
SDGsのゴール12「つくる責任つかう責任」では、ターゲットとして「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる」ことが掲げられている。
国内においても、第4次循環型社会形成推進基本計画(2018年6月19日閣議決定)及び食品リサイクル法の基本方針(2019年7月12日公表)において、「家庭系及び事業系の食品ロスを2030年度までに2000年度比で半減する」と目標が定められた。
食品ロス削減は、SDGsの中でも親しみやすいテーマの1つ。身近な商業施設の取り組みやフードバンクの存在についてはチェックしておきたい。
SDGs CONNECT ニュース/イベントライター。立教大学でジャーナリズム論を主に研究。記事執筆の傍ら、陶芸制作にも取り組んでいる。好きな食べ物はメロン。