《SDGs事例集》 学びの力をサステナビリティに! 株式会社ベネッセホールディングス

#SDGs目標10#SDGs目標17#SDGs目標3#SDGs目標4#SDGs目標5#SDGs目標8#SDGs目標9#サスティナブル#教育 2021.06.08

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【更新日:2021年9月15日 by 三浦莉奈

株式会社ベネッセホールディングス(以下、ベネッセ)は、『こどもちゃれんじ』や『進研ゼミ』などの子どもから高校生までの世代に向けた教育サービスを提供している企業です。その他にも、『たまひよ』『いぬのきもち』など、幅広い年代に向けてのサービスも展開しています。ベネッセは教育とは生涯にわたって支援するべきものだと考え、一人ひとりの課題解決ができるようなサービスを提供できるように努めています。

ベネッセは、SDGs目標達成を含むさまざまなサスティナブルな活動を積極的に事業に取り入れています。そのため、企業理念とは別にサステナビリティビジョンが設けられており、そのビジョンからベネッセが目指す社会像が読み取れます。

このページでは、ベネッセの事業内容やサービスをはじめ、SDGs戦略や活動、取り組み事例まさまざまで、幅広く紹介していきます。

参照:https://www.benesse-hd.co.jp/ja/about/history.html

ベネッセのビジョン/事業

ベネッセの概要

ベネッセは1955年1月に岡山県で「株式会社福武書店」として誕生しました。当初は中学校向けの図書や生徒手帳等の発行を行っていました。その後「進研模試」の全国拡大や中学生、高校生向けの通信教育講座を開講しました。

そして「こどもちゃれんじ」の名前で幼児講座や介護事業、妊娠・出産・育児雑誌「たまごクラブ」「ひよこクラブ」も創刊されました。

また、幼児講座は台湾、中国、韓国などのアジア圏でも開講されており、2006年から本格的な海外進出を果たしました。

ベネッセは、2011年10月に、新中期経営計画を発表し、「教育事業分野で世界No.1企業を目指す」「介護関連事業を重要な成長分野と位置づけ、さらなる成長を目指す」をビジョンとして掲げました。このビジョンを元にグローバル化、教育の次世代化、シニア・介護事業の拡大を進めています。

創業  1955年1月28日
社員数 連結20,673名
資本金  137億円
事業 ①国内教育事業②グローバル教育事業③介護・保育事業④語学教育事業(ベルリッツ)

*2020年3月31日現在

引用:https://www.benesse-hd.co.jp/ja/about/history.html

ベネッセの主な事業

ベネッセの主な事業は、①国内教育事業②グローバル教育事業③介護・保育事業④語学教育事業(ベルリッツ)に分けられます。

①国内教育事業

国内教育事業においては、幼児から高校生、さらには社会人に至るまで、学ぶ楽しさや自己成長の喜びを第一に考えた教育サービスを提供しています。

一人ひとりの学習スタイルやニーズに合わせた教材、教育サービスを提案することが「よく生きる」という目標を支えることにつながるとベネッセは考えています。

国内教育事業で取り扱っている主なサービス

  • 通信教育事業
  • 学校向け教育事業
  • 塾、教室の運営

通信教育事業における、「進研ゼミ」と英語教育は自学自習の育成としてベネッセが特に重要視している事業です。

②グローバル教育事業

グローバル教育事業では「こどもちゃれんじ」の拡充に力を入れています。

しまじろうなどのキャラクターは小さな子どもたちにも大変人気があり、アジアを中心として利用者は100万人以上に上ります。

グローバル教育事業では、学びによる幸せを世界へと届けたいという願いから事業が展開されています。

それぞれの子どもの発達段階に合わせたベネッセ独自の教育サービスは、海外においても高く評価されています。

 

③介護・保育事業

介護・保育事業では、高齢化や少子化などの現状から未来を見据えて、高齢者や子ども、さらにその家族が生活しやすくなるように支援しています。

介護・保育事業の主なサービス

  • 入居・在宅介護サービス
  • 配食サービス
  • 保育、学童

介護事業では、都市部の住宅地を中心に322拠点(2019年3月末現在)の高齢者向け住宅を運営しています。

その他にも、在宅介護・通所介護サービスを提供しています。

保育事業では、首都圏中心に保育園53拠点と学童施設27拠点を運営しています。(2019年3月末現在)

④語学教育事業(ベルリッツ)

語学教育事業においては、グローバルに活躍する人材の育成を目指し、語学やグローバルなマインドを養う学びの場を提供しています。

主なサービス

  • 語学教育
  • 留学支援

ベネッセの経営理念

1990年にベネッセが導入したフィロンソロフィー・ブランド「Benesse」は、Benesseとはラテン語のbene(良い、正しい)esse(生きる)を合わせた造語で「よく生きる」を意味します。

このフィロソフィー・ブランドはベネッセグループ企業理念でもあります。

「よく生きる」とは「志」をもって、夢や理想の実現に向けて、一歩一歩近づいていく、そのプロセスをも楽しむ生き方のことであると考えています。

また、行動指針として企業の一人ひとりの行動そのものが「Benesse =よく生きる」の実現に繋がること、企業人である前によき市民・よき社会人であるべきことを自覚して行動することが提示されています。

ベネッセとSDGs

直接関係するSDGs

ベネッセのSDGs戦略

ベネッセは、サステナビリティ推進方法としてSDGs貢献への考え方とサステナビリティビジョンを掲げています。

SDGs貢献への考え方

SDGs目標4の「質の高い教育をみんなに」というテーマを通じて、SDGs17のゴールすべての解決に寄与する人材を育成することを目指しています。

ベネッセは多岐にわたる教育事業の強みを活かし、SDGsへの貢献人材の育成に取り組んでいます。

これらはベネッセグループならではの未来への貢献であると考えられます。

また、ベネッセは独自に超高齢社会SDGsの18番目の目標と捉え、17のSDGs到達目標を達成することも目指しています。

超高齢社会は、課題先進国として日本が直面している大きな問題です。

そこで、ベネッセは超高齢社会をSDGsのこれまでのゴールにはない18番目の目標として捉えることで、ベネッセが介護事業で蓄積してきた知見を発信・共有するなどして、社会環境を踏まえた取り組みを進めています。

サステナビリティビジョン

~「よく生きる」を社会へ「よく生きる」を未来へ~

上記にあるように、ベネッセの基本理念である「よく生きる」を未来につなげるということをビジョンとして設けています。

変化が常態化しているこれからの時代に、持続可能な豊かな世界を目指すことは必要不可欠だと考えています。

ベネッセのSDGsの取り組み

ベネッセはSDGsの達成に向けて教育事業をはじめとしたさまざまな活動を行っています。

一部ではありますが、取り組み事例を紹介します。

取り組み事例①:障がい者の働き方改革への挑戦

対応するSDGs目標 

・目標8 働きがいも経済成長も

・目標10 人や国の不平等を無くそう

・目標16 平和と公正をすべての人に

ベネッセは民間企業における障がい者雇用は増える一方、長く活躍するのは難しいという現実に着目しました。

そこで、働く意欲のある障がい者に対し雇用の場を創出・提供する、ベネッセグループの特例子会社であるベネッセビジネスメイトが障がい者の働き方改革を推進しました。

ベネッセビジネスメイトは近年オフィス系業務の遂行だけではなく、業務を効率化・自動化するためのシステム開発も行うなど、業務の拡大や多角化を進め、ベネッセグループのさまざまな事業に貢献をしています。

働き方改革のきっかけになった出来事は新型コロナウイルスの流行によりリモートワークの導入でした。

これが、新しい働き方への挑戦となり、リモートワークでシステムの開発も運用も障がい者という体制で、試行錯誤の中新たな業務効率・自動化ツールの開発が行われました。

取り組み事例②:社会の変化に即応し「オンライン幼稚園」を1週間で開設

今日、新型コロナウイルス感染対策のために幼稚園・保育園等が相いで休園するという事態が発生しました。

そこで、不安を抱える保護者のために未来をつなぐ子どもたちのためにオンライン幼稚園を無料で提供しました。

オンライン幼稚園は親子の生活リズムや子どもたちの学びへの興味を守るため、短期間で試行錯誤の中で作られました。

これからどのように変化するかわからない世の中を支えるために、こどもちゃれんじはニーズに合ったサービスを提供しています。

まとめ

学校に行けること、教育を受けることは当たり前の出来事のように思えてしまいます。しかし、教育を受けられることは恵まれていることであり、豊かな社会に生きているということでもあります。

豊かな社会とは、サステナブルな社会と同義だとも考えられます。

学びの力で社会を支えるベネッセがつくる「よく生きる」未来が楽しみです。

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